尿モレの原因

尿モレの原因を知って
不安悩みをへらそう

成人女性のおよそ2人に1人が
経験しているといわれる尿モレ。
誰にでも起こりうることなので「もしかして…?」と
思ったときは、放置せずに早めの対策をしましょう。
正しい知識と対処法を身につけ、
不安や悩みを軽減するのが、
快適な生活を送るためのスタートです。

からだの変化で起こる尿モレ

女性の尿モレは体に大きな変化を迎えた時に
起こるといわれています。
からだの変化に応じたケアをおこないましょう。

妊娠中・出産後の方

妊娠中・出産後の方

妊娠中・産後の尿モレは当たり前!「くしゃみをした拍子に…」「重い荷物を持ち上げたら…」こんなときに尿モレを経験する妊婦さんは多いようです。これは妊娠にともなう生理現象なので、心配したり、恥ずかしく思うことはありません。

更年期の方

更年期の方

加齢などによるからだの変化に伴い、尿モレを経験する方は多くいます。早めの対処で、いきいきと年齢を重ねていきましょう。

1 妊娠初期(~16週まで)

少しずつ大きくなる子宮に膀胱が圧迫されて容量が小さくなるのと、妊娠によって血液量が増え、腎機能が高まることで、尿が排出されやすくなり、頻尿で悩まされる人は多くいます。

また個人差はありますが、妊娠時に分泌される黄体ホルモンの影響で、子宮や膀胱の筋肉が緩みやすくなっているため、妊娠初期から尿モレに悩まされる妊婦さんもいます。
妊娠初期(~16週まで)
ケ ア 方 法

妊娠中は尿路感染を起こしやすくなっていますから、尿意を感じたらその都度トイレに行って、膀胱をからっぽにしておきましょう。また、トイレが近いからといって、水分摂取を控えるのも考えもの。赤ちゃんに血液を送るために血液量が増えているので、小まめな水分摂取を。ただし、夜間の頻尿に悩まされる場合は、就寝3時間前ごろから水分を控えるといいでしょう。

2 妊娠後期(28週ごろ~)

骨盤内に下降してきた赤ちゃんの頭によって膀胱が圧迫され、頻尿になりやすくなります。人によっては反対におしっこが出にくくなる場合もありますが、それも赤ちゃんの頭が妨げになっているからです。
出産が近づくと、大きくなった赤ちゃんや羊水などで、子宮の重さは5kgを超えます。
この重みで骨盤底筋が引き伸ばされるため、お腹に力が入ったときに尿モレしやすくなるのです。
 妊娠後期(28週ごろ~)
ケ ア 方 法

骨盤底筋群エクササイズをすると、尿モレの緩和に効果的です。分娩時のダメージを抑えたり、産後の回復をスムーズにするのにも役立ちます。骨盤を支える妊婦帯を着用するのも、工夫のひとつ。子宮のぐらつきが軽減され、膀胱への圧迫が緩和されます。
将来、尿モレや骨盤臓器脱にならないように、妊娠中に太りすぎない、分娩時は医師や助産師さんの指示に従っていきむなど、お産のときはなるべく骨盤底に負担をかけないようにするのも大切です。

3 出産後

出産直後は、骨盤底はダメージからまだ回復していません。分娩によって骨盤底筋が伸びきるため、尿道を閉めにくくなり、尿モレしやすい状態にあります。また、分娩で神経組織がダメージを負う場合もあり、尿意を感じなかったり、おしっこが出にくくなったりするケースも。
でも、心配はいりません。これらの症状は、出産後3~4カ月たって骨盤底が回復してくると、ほとんどの方は自然におさまります。

ケ ア 方 法

出産で受けたダメージから早く回復するために、産後1カ月は、赤ちゃんのお世話以外はなるべく横になって過ごしましょう。無理に立ち上がったり動き回ったりすると、それだけ骨盤底に負担をかけることになります。
6~8週間が過ぎ、からだが回復してきたら、妊娠中・出産後のエクササイズプログラム
がおすすめです。尿モレ対策はもちろんのこと、産後のボディラインを整える意味でも効果的です。
出産を経験した女性は、中高年になったときに尿モレのリスクが高くなります。エクササイズは、今後の尿モレ予防にもつながります。

4 更年期の方

女性ホルモンの変動
更年期が訪れると、女性ホルモンの分泌量が減って、次第に子宮や卵巣が小さくなっていきます。生理周期で開閉をくり返していた骨盤はゆるやかに開いていき、完全に開ききると閉経を迎えます。また、尿道の粘膜や周辺組織の弾力が失われるため、尿モレや膀胱の違和感、頻尿を起こしやすくなります。
からだの変化に伴い、精神的にも不安定になる方が多いようです。突然の尿モレにショックを受けて、尿意がないのにトイレに何度も行ったり、旅行や外出を控えたり…。あまり神経質にならず「尿モレはみんなの問題」と大らかな気持ちで受け止めることも大切です。

ケ ア 方 法

尿モレは誰にでも起こりうるもの。だからこそ、快適に過ごすための対処が必要です。吸水ケア専用品は、吸収力や消臭機能に優れているため、安心して過ごせます。病院での治療法もありますので、専門医に相談してみるのも良いでしょう。

骨盤底筋の緩み

中高年になって筋力が落ちてくると、膀胱や尿道を支える力も低下します。
骨盤底筋が緩んでたわむと、膀胱を支えきれず、お腹に力を入れるごとにグラグラ動くように。すると、尿道が開いて尿モレを起こします。

とくに出産を経験した女性は、骨盤底筋に大きな負担がかかっていますから、要注意です。尿モレに悩む女性の約9割が出産経験者だといわれています。
骨盤低筋の緩み
ケ ア 方 法

骨盤底筋群エクササイズで骨盤底筋を鍛えると、膀胱のグラグラが安定しますので、かなりの効果を望めます。
吸水ケア専用品での対処と併せて、エクササイズをおこない様子を見ましょう。1年ほど続けても改善しない場合は、専門医への受診を。内服治療やからだに負担の少ない手術での改善が見込めます。

骨盤臓器脱

50~60代以降の女性に多いのが、「骨盤臓器脱」という病気。あまり聞いたことがないかもしれませんが、非常にありふれた病気です。

骨盤底筋が緩むことで膀胱や子宮、直腸の位置が下がり、膣から外へ出てくるというもの。膀胱や尿道が安定しないため、おしっこが近い、おしっこが出にくい、尿モレする、便が出にくいなどの症状が出ます。
骨盤臓器脱
ケ ア 方 法

骨盤臓器脱になる女性の95%は出産経験者と言われますから、出産を経験された方は、骨盤底筋に不調がなくても40歳を過ぎたら骨盤底筋群エクササイズでのケアがおすすめ。 股間に何かが挟まっているような違和感を覚えたり、膣から何かが出ているような場合は、専門医の受診を。

そのほかの原因

子宮筋腫や子宮がんなど、女性特有の病気によって排尿トラブルが起きるケースもあります。筋腫などで子宮が大きくなって膀胱が圧迫されたり、子宮の周囲の炎症によって膀胱が刺激されたりすると、頻尿や尿モレが起こりやすくなります。
また、子宮筋腫で手術をしたあと、膀胱や尿道の位置が変わったために、おしっこが出にくくなったり、痛みが出たり、尿モレが起きたりするのもよくあるケースです。

ケ ア 方 法

手術をして排尿トラブルが生じた場合は、大抵2~3カ月して傷が治ると、膀胱や尿道も新しい環境になじんできます。それまでは、調子が悪くてもお腹に力を入れていきんでおしっこをするのは避けましょう。尿モレの悪化につながります。
また、尿道を緩める薬もありますから、医師に相談してみるのがいいでしょう。

症状に応じた尿モレタイプ

どんな症状でモレるのかによって
尿モレのタイプはさまざま。
タイプに応じたケアをおこないましょう。

1 女性の尿モレの代表選手
「腹圧性尿失禁」

せき、くしゃみ、笑う、走るなどした時にモレる

せきやくしゃみをしたとき、笑ったとき、重い荷物を持ったり走ったりしたときなど、お腹に力が入ったときに尿がモレるケース。腹圧性尿失禁の9割が出産経験者だと言われ、女性の尿モレではもっとも多く見られます。骨盤底筋の力が落ちて、尿道を締める力が弱くなったことが原因です。
女性の尿モレの代表選手「腹圧性尿失禁」
ケ ア 方 法

膀胱や尿道の機能に問題があるわけではないので、骨盤底筋を鍛えることでの改善が見込めます。
骨盤底筋群エクササイズは少しずつでも継続することが大切です。
毎日の生活では、吸水ケア専用品を使うことで、ニオイや衣服が濡れることなくストレスを軽減できます。骨盤底筋を鍛えても改善が見られない方は、専門医を受診しましょう。

2 「切迫性尿失禁」

トイレに行くまでに我慢できずモレる
突然強い尿意に襲われ、トイレに行くまでにがまんできずもらしてしまう症状。ドアに手をかけたときにモレてしまう「ドアノブ尿失禁」や、手を水につけたり、水の流れを聞いたときに急激に尿意を感じる「手洗い尿失禁」などがあります。
「切迫性尿失禁」とあわせて知っておきたいのが「過活動膀胱」。がまんしがたい尿意(=尿意切迫感)がある状態で、切迫性尿失禁や1日に10回以上トイレに行く頻尿をともなうことが多いのが特徴。膀胱の容量が極端に少なくなり、少しおしっこがたまっただけで尿モレを引き起こします。尿の回数が1日8回以上、かつ、尿意切迫感が週1回以上あることが、過活動膀胱の目安とされています。
「切迫性尿失禁」
ケ ア 方 法

まずは、専門医の受診を。軽度の場合は、おしっこの間隔を少しずつ伸ばす「膀胱トレーニング」もおすすめ。尿をしっかりとためてからトイレに行く習慣をつけることで、膀胱が本来の容量を取り戻し、トイレの回数や尿モレが減ってきます。排尿日誌をつけながらおこないましょう。

3 閉経期の女性に多い
「混合型尿失禁」

上記のどちらにも当てはまる
「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」の両方の症状が重なっているタイプ。閉経期の女性によく見られます。骨盤底筋の緩みに加えて、膀胱や尿道の機能が落ちたのが原因。

ケ ア 方 法

4 感染症や腎機能障害に注意!
「溢流性(いつりゅうせい)尿失禁」

尿意がはっきりしない、
おしっこが出にくい

尿を排出できず、膀胱にいっぱいまでたまった結果、尿意がなくても、少しずつあふれてくるという症状。女性の場合の主な原因は、糖尿病による神経障害です。また手術等で排尿をつかさどる神経に障害が発生して起きるケースも。この症状は女性ではわずかで、前立腺が肥大しやすい中高年の男性に多く見られます。つねに少しずつ尿がもれ出ているため、日常生活にも支障を来たします。尿が正常に出せないことで尿路感染を引き起こしたり、腎機能障害に陥ったりしますから、放置は禁物です。
感染症や腎機能障害に注意!「溢流性(いつりゅうせい)尿失禁」
ケ ア 方 法

専門医への受診が必須です。医師と十分に相談して治療にあたりつつ、治癒するまでは吸水ケア専用品を用いるなど、日常生活を少しでも快適に送れるように工夫していきましょう。

5 その他のタイプ

上記のどのタイプにも当てはまらない

◆「反射性尿失禁」
膀胱に少しおしっこがたまっただけで、尿意がなくても反射的にモレてしまう症状。事故や腫瘍などで、脊髄や脳に障害が出ることで引き起こされます。
◆「機能性尿失禁」
骨盤底筋や膀胱に異常があるわけではなく、手足が不自由だったり判断がうまくできなくて尿モレを起こすケースを指します。運動機能の障害のほか、痴呆などでトイレの場所が分からなくなってモレる場合などがあります。
◆「薬の副作用」
一部の薬には、尿モレを促進させたり、おしっこが出にくくなったりといった作用をおよぼすものがあります。薬の服用後に排尿トラブルを感じるようになった方は、担当医にご確認ください。
病院への相談方法

排尿のしくみ

女性の尿モレは体に大きな変化を迎えた時に
起こるといわれています。
からだの変化に応じたケアをおこないましょう。

1 尿は血液から集められた
体中の老廃物

血液は、全身の細胞に栄養や酸素を届ける代わりに、細部からは老廃物や二酸化炭素を集めてまわっています。
そんな血液が集めた老廃物は腎臓でろ過され、水分と一緒にこし出されると、尿になります。

尿は血液から集められた体中の老廃物

2 できた尿は膀胱に
ためられます

尿がたまるまでは、膀胱の筋肉は緩んでおり、反対に尿道はギュッと閉じられて、尿をもらさないようになっています。そして膀胱いっぱいに尿がたまると、からだは尿を出すための準備に入ります。

できた尿は膀胱にためられます

3 尿意を感じます

膀胱いっぱいに尿がたまると、この情報が伝えられ、脳からは「おしっこをしよう」という信号が出されます。尿意を受けてはじめて人はトイレにいきたいと思います。

尿意を感じます

4 排尿します

トイレに行くと、脳からの指示で膀胱が縮んで尿道が緩み、たまった尿が排出されます。また尿意を受けてもすぐにトイレに行けない場合は、脳から「まだダメ」という信号が出されて、再び尿道が閉じるという調整をしています。

排尿します

5 再び尿をためます

排尿がすんで膀胱の中身がからっぽになると、からだは再び尿をため始めます。尿を出すということで私たちは体内から不要なものを排出すると同時に、血圧や必要成分量の調節もおこなっているのです。

再び尿をためます

監修:独立行政法人 地域医療機能推進機構 東京高輪病院 泌尿器科 部長 医学博士 石原順就先生

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